以下の文章は、殺害されることが決まったキャラクターが読み上げてください。

自分が殺されることに決まった。

コアの暴走を止めるためには、そうするしかないのだと皆は言う。
受け入れがたい話だが、受け入れる以外の選択はない。

これで、セラフィナが救われるならと思う気持ちが少し、自分が殺されたところで崩壊は止まらないだろうと思う気持ちも少し。様々な思いを抱えながら、ただただ、自分の相棒を抱きしめた。

首に伸びてくる手を見ながら、自分は、皆は、いったいどこで間違えたのだろうかと思う。
息が苦しくなり、視界が闇に覆われていく。
意識が遠のく中、最後まで自分の相棒を抱きしめ続けた。

 

以下の文章は、キアナ以外のキャラクターが読み上げてください。

これが最善の手だと思っていた。
人を殺す。その決断をしなければならない場面だと思っていた。
首に手を伸ばし、強く強く力を込める。震える手を叱咤しながら、力が抜けないように意思で支えた。
手の中で、人間がくたりと力を失った時、これで良いのだと思った。

しかし、崩壊は止まらない。
自分の故郷が、セラフィナに生きる人々が崩壊に巻き込まれていく。
何を間違えたのだろうと思った時、猫型のアルカナが「ナーオ」と鳴いた。

以下の文章は、キアナが、みんなの選ぶべき選択肢が「CATUSの破壊」であると気づいていた場合のみ読み上げてください。

コアの暴走を引き起こしたのがCATUSだと気づいた時、血の気が引いた。
そんなはずはない、何かの間違いだと思ったが、何度考えても「2時の時点でオイルの残量が50%以上あり、制御扉の横、天井付近に開いた穴を通ってコアの部屋に入ることができる」アルカナはCATUSしかいなかった。

どうすれば良いのか、必死で考えた。
CATUSを破壊なんて絶対にいやだ。その思いと、他の全てを天秤にかけてもCATUSのほうが重かった。
私は世界ではなくCATUSを守ることに決めた。

今頃、オアシスも崩壊に巻き込まれたころだろうか。
罪悪感、悲しみ、苦しみの濁流に飲み込まれながらも、私の心は確かにCATUSを守れた喜びにあふれていた。

以下の文章は、まだ読み上げをしていないキャラクターが読み上げてください。

これはセラフィナが2度目の崩壊に至ってから、数千年後の話。
1度目の崩壊以上の大きな被害を引き起こしたその災厄を生き残った数少ない人間は、アルカナと呼ばれる機械動物たちと協力をしながらセラフィナの復興を行った。4つに分かれていた勢力も関係なく、それぞれが得意なことを活かし手を取り合った。

数千年の月日をかけて、セラフィナは緩やかに復興を遂げた。
科学技術も再び発展し、旧時代の遺物の調査ができるまでに至っていた。
そんなある日発見されたのは4体の機械動物だった。機械動物の体には、過去の記憶を記録として残す記憶装置が組み込まれていた。

過去の惨劇はなぜ引き起こされたのか、現在の科学者たちはその記憶を見返した。

そこに記録されていたのは、2度目の災厄のそのすべてだった。
しかし、その記憶は後世から思われていたような悲惨なものではなく、アルカナと主人の絆を映し出していた。

「見張りがほしい」という主人の願いに応じ、見張り役としてほぼすべての人物の動きを見続けたRABTを。

主人の憎しみに呼応して、憎い相手に襲いかかったWOLFAを。

主人の指示を明確に理解し、主人のために献身を尽くしたBIRDYを。

「バグダスト」を埋め込まれ、自らの意思と関係なくコアを共鳴させ暴走させてしまったCATUSを。そして、そのことに気づいた上で最愛の相棒を守ることを決めた少女の姿を。

そして、科学者ルキアは一度はその望みを叶えてセラフィナを崩壊に導いたが、生き残った人々は手を取り合い再びセラフィナを繁栄に導いた。人々の絆をつなぐために、アルカナと共に尽力した3名の姿が記録に残されていた。

ルキアの願いは再び打ち砕かれ、もう二度と叶うことはないだろう。

その後のセラフィナの繁栄をアルカナは今でも追憶している。

 

アルカナの追憶 エンドB